オレンジ色の可愛いヤツ

先々週の金曜日、大学時代活動していたNPOのメンバーと
久しぶりに会って飲んだ。
5人中4人が同じ歳。一人は二つ上。
5人中2人がマスコミ勤め、一人はサラリーマン、一人は自動車整備士の中に
唯だ一人、宙に浮いている人:私。


飲んで飲んで飲みまくって、
皆終電とかどうでもよくなって、飲み続けた。
唯一年上の家庭持ちの彼は、妻と子供の待つ家へと終電で帰っていった。
残された私たちはまったりし続けるものの、
翌日仕事の人が4人中3人も居たので、
我に返ってそれぞれタクシーで帰ることにする。
新宿まで皆で一台のタクシーに乗り込み、
日本橋在住の某テレビ局勤めの彼女にそのままそのタクシーを続行して貰い、
他三人はそれぞれタクシーを改めて捕まえる。
私は彼が新宿に居るのを知っていたので、
とりあえず連絡してみる。が、応答無し。
だからというわけではないが、思いつきでネットカフェに入る。
結構有名なネットカフェだったが、ありえないくらい汚い。
直ぐにでも出たい気分だ。
入ってすぐに場所指定で彼に呼び出される。救われる。
指定場所へ向かう途中、彼の前に付き合っていた彼を見かける。
午前二時の新宿。
複雑な気分だ。
しかし早く気付いてよかった。
向こうに気付かれる前に来た道を慌てて、かつ冷静に戻る。
彼と会って立ち話をして、タクシーに一人乗り込み自宅へと戻る。
自宅の最寄駅でタクシーを降り、
駅前に置いておいた我が自転車の元へと向かうがみつからない。
ここへ越してきて二度目の泥棒。
悔しい!!
それからの一週間、駅までは徒歩、そして仕事帰りの買い物は重い思い。
三日程前に早朝帰宅した彼が、
右手に手にしていたものは、なんと折畳み自転車。
いや、私これまでずっとママチャリに乗っていたので、
こんな洒落た自転車乗るのは初めてなんですよ。
しかしながらオレンジ色のとにかく可愛いヤツなので
物凄く気に入ってしまいました。名前でも付けてやりたいくらいだ。
ありがとう。
これからお前を色んなとこへ連れてってやるからな!楽しみにしてな!
と、サドルをぽんぽんと叩いてほくそ笑む私。
もう一度ありがとう。


んで今日初めて、三日程ずっと家の廊下に置き去りにされていた
こいつを外へ連れ出してあげた。
初めての外出は、近所の病院。
ごめんな、君との初めての外出がこんなところで。
病院嫌いの私、痛みに耐えられなくて数年ぶりに訪れた病院で
診断された病名は神経性の機能障害から来る胃痛でした。
明日天気になあれ、と言って右の靴を投げ飛ばすのにあやかって、
早く元気になあれ、と言って左の靴を投げ飛ばしてみました。



早く元気になって、早く春になって、
早くオレンジ色の可愛いヤツを連れまわしてあげたい。