和訳(私から彼へ)


最近、私は自分の涙を止めることが出来ません。
普段の私はこんなに泣かない人なんだけど、ということは
つまり君が私を何かを感じさせて泣かせているんだよ。


この前の朝、君は私に言ったね。
「君の過去さえなければ、どんなに良かったことか。」
そういう風に君が言う度に、私はとても悲しくて、そして自分自身を責めるんだ。
君もそうなんだろうね。
その瞬間、君が私からいつの日か去って行くことを考えるんだ。
こうやって君の為にご飯を作ることも、
こうやって君の背中を流してあげることも、
家で君の帰りを待っていても、君が帰って来ることは無い。
そういう日が来る事を。


いつの日か私の他の人の所へ行くんだね。
その人と一緒に君はご飯を食べて、
その人と一緒に君は眠りについて、
その人が君の為にご飯を作って、
その人が君の背中を流すんだ。
もう私の仕事じゃなくなるんだ。
その人と君はいつの日か結婚するんだね。
私にはその権利はないんだ。


その日が来ることをとても恐れているんだよ。
そのことを考えると、自然と涙が零れるんだ。
私の気持ち君は知ってる・・・?


それを考えた時、全て私のせいなんだ、って思う。
自分自身を責めるんだ。
君をこんなに愛してるのに。
君をこんなに大切に思ってるのに。
こんなにも君を失うことを恐れているのに。
私のせいで・・・
もしも私にそういった過去がなかったら、
こんな風にはならなかったの?
そうなの・・・?
少なくとも、私達の未来はもっと明るかったよね。
もっと君も私のことを真剣に考えられただろうにね。
もっと私達は幸せになれたはずなのにね。


それでも私達は今こうして一緒に暮らしてるんだ。
それでもお互いの事を大切に思ってるんだ。
一緒にいるんだ。


君のような男の人、君のような人には会った事が無かったよ。
これからも会う事は無いと思ってる。
こんなにもこんな風に君以外の誰かを愛せない。
これは確かなんだ。
君以外の他の何も要らないよ。
私達はどうなるの?私達はどこへ向かっているの?
私と君、私達の日々が過ぎていけばいくほど、
私の気持ちは深くなっていくよ。
君を失うことが怖いんだ。
その事を思うと、息が出来なくなるよ。


今、私はとても幸せだよ。
こんなにも愛せる人と、
こんなにも確信できる人と一緒にいる。
そんな人が私の隣にいる。
私にとって、これ以上の幸せは無いよ。
それくらい君は私にとって大切なんだ。
こんなにも私を考えさせた人は、居なかったよ。
君だけだよ。


君はなんで私と一緒に居るの?
どんな得があるの?
私のせいで、気分を害する事もたくさんあるでしょう。
私よりも綺麗な女の子はいっぱい居る。
私よりも美味しい料理を作れる子もいっぱい居る。
私よりも働き者の女の子もいっぱい居る。
でも、私よりも君の事を理解して、
君を受け入れて、君の事を考えて、君の事を愛している人はいない。
この日本で。たぶんこの世界で。


君にとって私の何が大事なの?
なぜ君は私と一緒に居るの?
もしもこの質問が君の気分を害したらごめんね。
君が私と一緒に居てくれるなら、それが答えなんだよね。
君は私にとってたった一人の人。
自分自身よりも大切な人。


初めて話したあの日を覚えてる?
色んなところで色々な事を語り合ったね。
あの日君は私に言ったよね。
「日本に来てから今まで、誰ともこんなに話したことはなかったよ。」
今も時々君は私に言うね。
「今まで生きてきて、こんなに誰とも話したことなんてなかったよ。」
タクシーに乗って、自転車に二人乗りして、とても笑ったよね。
とても素敵な一日だった。
でも私にとって、あの日から今日まで、毎日素敵な日々だよ。
少なくとも私にとってはね。
一日、一分でも嫌な時は無かったよ。
毎日、毎分、新鮮な気持ちで生きてるんだ。
なぜなら君が隣りに居てくれるから。


前にも君に言ったよね。
君と一緒だったら、小さなことさえ美しいと見る事が出来る。
どんな小さい事でも幸せと感じる事が出来る。
そして君が私の隣りに居てくれるなら、どんなに辛い事でも我慢できるよ。
そういう力を君は与えてくれるんだ。


君は自分自身でも知らなかった私を見つけてくれるんだ。
私の心をその手で優しく触れて、私を解放してくれるんだ。
私は君に何もしてあげられない。
でも君は色々な物を私に与えてくれたね。教えてくれるんだ。
君に心から感謝するよ。